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米倉 修二

「畳職人」の誇りを胸に、

時代の求めるリフォームへ進化を続ける

米倉 修二

相談役会長

「畳職人」の誇りを胸に、

時代の求めるリフォームへ進化を続ける

Interview 01

戦後の混乱期をくぐり抜け、“畳一本”でスタート

畳へのこだわり

私の父が昭和二十年代、戦後まもなくの頃に熊本から北九州に出てきました。当時は日本全体がまだ復興期で、和室文化も今以上に根強かったですね。畳は家に欠かせないものでした。
うちの家系は代々商売人だったんですが、戦後の混乱でいろいろありまして、安定した仕事を模索する中で“畳職人”に進んだんです。最初は本当に畳一本。要は、和室の表替えや新調を専門にしていました。若かったので、何もかもが手探りでしたけど、仕事そのものは多かったですよ。戦後から昭和五十年代くらいにかけて、需要はあったんです。

和室は日本ならではの文化で、畳表の交換ペースがだいたい10年、15年に一度。当時は高度経済成長もあり、人の出入りや新築も多かったから、忙しく働かせてもらいました。若いころは“体力勝負”でしたけど、職人として“お客さんに喜ばれたい”という思いがあったんです。畳を新しく張り替えると部屋の雰囲気がガラッと変わる。そういう実感のある仕事が自分には合っていましたね。

Interview 02

畳だけでは限界がある――リフォームへ舵を切った理由

和室文化の衰退と危機感

畳は10年スパンで交換することが多いものですから、お客さんとの接点がどうしても限られる。『前回お願いしたのが10年前でしたね』なんてこともザラ。
ただ、お客様から『壁紙も少し剥がれてきた』『水回りを直したい』みたいな相談を受ける機会が増えて、『ああ、畳だけじゃなくて家全体をケアできると、お客さんにもっと喜ばれるんだな』と気づいたんです。それがリフォーム事業へ乗り出す大きなきっかけになりました。

昭和六十年代に入るころから、少しずつ洋間が増え始め、いずれ和室は減っていくかもしれない…と肌で感じたんですよ。畳だけにしがみついていたら、その先が不安だった。
そこで少しずつ壁紙の貼り替えや床の張り替え、水回り交換など、畳以外の工事にも手を広げるようにしました。最初は“小さな追加サービス”みたいな感覚でしたけど、そのニーズが思ったより大きかったんですね。

Interview 03

長男・次男にバトンを渡す――「好きにやればいい」

世代交代への不安はなかった

周りからは『会社を譲るとき、不安じゃなかった?』と聞かれますが、特に不安はありませんでしたね。会社としての経理や管理面を早めに整えておいたし、家族間でこまめに情報を共有していたので、息子たちが舵を取ってもうまくいくだろうと思ってました。
若い世代のほうが、ネット集客とか新しいやり方をどんどん試せますからね。“時代を掴む”という点では彼らに任せたほうがいいという考えでした。

Interview 04

不動産への拡張とリフォームの強み

長男の宏一は『不動産もやれば、家のことは全部うちで対応できる』と提案してきました。当初は私も“まあ難しくないか?”と少し心配でしたが、結果として“空き家問題”や“中古物件+リノベ”などの案件が増える中で、非常に相性がよかった。
リフォームの知識があるから、お客さんも『どう活用すればいい?』って相談しやすい。リフォームだけに依存せず、不動産のほうの収益で安定感を持たせられる。そういう経営モデルは私が若い頃には考えもしなかったけれど、実際にやってみると合理的だと思います。

Interview 05

最終的には人(職人・社員)を大切にしてこそ

私が昔から変わらず言っているのは、『下請け任せじゃなくて、自分たちで職人を大事に育てて、お客様としっかり向き合う』ということです。リフォームは解体してみないと分からないことが多いし、お客さんが住んでる家で作業するから、職人の判断力やコミュニケーション力が非常に重要。
だからこそ、その職人たちが安心して働ける環境、必要な道具や保険をちゃんと用意してあげることが大切なんです。そこをないがしろにすると、“一時的に売上は伸びたけど職人が離れる”という事態になりかねない。家族経営だからこそ、なおさら職人さんや社員さんを家族のように大切にしていきたいですね。

Interview 06

息子たちが発展させてくれればそれでいい

「畳職人のDNA」は消えない

私自身はもう会長という立場で、月に一度や週に一度のミーティングには顔を出す程度です。あとは長男や次男、そして社員の皆さんが“米倉商店をどう進めるか”を決めていくのを見守っています。
北九州のリフォーム会社の中で“一番頼られる”存在を目指すとか、不動産事業をもっと拡大するとか、若い力で動いてくれているのが何より嬉しい。私が築いたのはあくまで土台でしかないので、後は彼らが時代に合わせたやり方で発展させてくれれば、それで十分です。

畳文化自体は昔ほど盛んではなくなりましたが、『丁寧に仕事してお客さんに喜んでもらう』という職人気質はずっと生きていると感じます。リフォームも不動産も、結局は“お客さんが求める安心や快適さを作る仕事”ですから。
これからも“お客さん第一、職人を大事に”という基本姿勢を守りながら、米倉商店がいっそう発展していく姿を見られるのが私の楽しみです。

※インタビューは取材当時の記事になります。

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